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BREWERY 蔵元

太田酒造場

鳥取県 八頭郡若桜町

代表銘柄: 辨天娘(べんてんむすめ)

概要

鳥取県若桜町にある酒蔵です。20年以上、酒米の自社栽培にも取り組んでおり、酒米の栽培にはこだわりがあります。銘柄は『辨天娘(べんてんむすめ)』。近くの神社に祀ってある辨財天から名前をいただき、辨天さんのように美しい酒になるようにと名づけられました。蔵は大正時代に移築された蔵を使っているため、メンテナンスが必要で、夏場は渋柿を近所から採ってきて「柿渋」を作り、床や木槽(きぶね)に塗っています。…

代表銘柄

辨天娘(べんてんむすめ)

蔵元・杜氏OWNER / TOJI

OWNER / 蔵元

太田章太郎

1982.8.8生 慶應義塾大学経済学部卒 鳥取銀行で法人融資を担当。 現在、太田酒造場の代表取締役 鳥取県若桜町で生まれる。 小さい頃から山をかけまわり、夏は川で泳ぎ、冬はスキーをして育つ。 小規模な蔵であるため継ぐことは無理かなと思いながら銀行に就職。 法人融資を担当し、頭取を目指して仕事をしていたある時、父から「帰ってくるか?」のオファーをもらう。 こんな面白そうなことできるなら、ぜひぜひっ!と戻ることを決意。 美味しいものを食べること、飲むことが人生の中で大きな部分を占めていて、それを100年先に残せるような仕事がしたい。 2人の男児の父。 最近のブームは「大相撲」好きな言葉は『酒は人』

TOJI / 杜氏

中島 敬之

1966.8.9生 鳥取県立農業大学校卒 神戸の青果市場に勤務し鳥取に戻ってくる。 現在、太田酒造場の杜氏。 鳥取県若桜町で生まれる。 もともと家が農家で、米作りや果樹栽培を手伝いながら育つ。鳥取に戻ってきて太田酒造場に入社するも、当時は自社で醸造していない状態(桶買い:委託醸造)で、よその蔵で造ったお酒を辨天娘として販売しており、ルート営業を担当していた。 2002年に当時の社長から「醸造を再開して自分のところの酒が飲みたい」と相談され杜氏になることを決意。醸造指導の上原先生の最後の弟子として教わり、現在に至る。「何年杜氏をしても酒造りは分からない、難しい部分がある」と謙虚な性格。口ぐせは「米がもったいない」

蔵についてABOUT

鳥取県若桜町にある酒蔵です。20年以上、酒米の自社栽培にも取り組んでおり、酒米の栽培にはこだわりがあります。銘柄は『辨天娘(べんてんむすめ)』。近くの神社に祀ってある辨財天から名前をいただき、辨天さんのように美しい酒になるようにと名づけられました。蔵は大正時代に移築された蔵を使っているため、メンテナンスが必要で、夏場は渋柿を近所から採ってきて「柿渋」を作り、床や木槽(きぶね)に塗っています。仕込みに関しても丁寧な手作りが特徴で、仕込み作業中にこぼれた米粒は杜氏をはじめ、みんなで拾って洗い、1粒1粒を大切にお酒にしています。

地域・風土LOCALITY

鳥取県若桜町は鳥取県の南東部に位置し、氷ノ山(ひょうのせん)という山の麓にある町です。若桜鉄道というローカル線の終点で、昔は城下町・宿場町として栄えました。町の面積は山手線の内側3個分の広さですが、その95%が森林で山に囲まれた環境です。車で20分程度のスキー場があるほど雪が降る所で、毎年1メートル(多い年は2メートル)は積もります。昔は流通も発達していなかったので雪が降ると海から鮮魚が入って来ず、塩サバを麹漬けにして保存(かつ美味しく)したり、春の山菜を干して保存したりする食文化が発達しました。そういう自然や水の豊富な土地で私たちは酒米作りを行い、辨天娘(べんてんむすめ)というお酒を造っています。

酒造りの方針PHILOSOPHY

混祭と同様

目指す姿・ビジョンVISION

資源の少ない日本において、僕たちが持てる資源は「米と水」だと考えています。それを使い、造る日本酒は地元の外や海外でも飲んでもらえる商品で、蔵がどこにあっても勝負ができる可能性がある。これから先、将来性のある分野だと思います。その一方で、米農家の高齢化や後継者不足は大きな課題です。米が無いと酒はできません。 当社は酒米造りのノウハウを持っています(詳細は後述:その土地でなぜ〜)。 そのノウハウを新たに米作りをしたいと考える若手の農家(予備軍)に伝えながら、新規就農者を増やそうとしています。自社や契約農家さんの米作りを手伝いながら、就農できるかを判断してもらいつつ、米作りで困ってもアドバイスや援助をもらえる環境を自ら獲得して欲しいと願っています。今年からの取り組みで参加者は5名。継続していければきっと新たな酒米農家になってくれる人が増えます。 農家が注目される酒造り、農家がプライドを持ち「カッコいい!」と周りから思われる酒造りをしていきたいです。

酒造りを始めた理由STORY

1番の理由は良い米が確保できる環境が残っていることです。 この土地(若桜町)には豊かで冷たい水とそれを使うことのできる田んぼがあります。つまり良い米が取れる(可能性のある)土地であり、それを使い、また豊富な水で酒を仕込むことができる。とてもありがたいことだと思います。 一般的には「近年夏が暑すぎて米が硬くなり溶けない→酒の味が薄い」ということが言われます(米の高温障害)。 しかし、若桜町はスキー場が町内にあるほど、標高もあり夜間気温は比較的低いので高温障害を受けにくいです。加えて、上流の田んぼなので山からの冷たい水が豊富に使えて、夏の暑い時期に田んぼの水口を開けてじゃんじゃん水を入れて古い水を流し出す「かけ流し」をすることで高温障害を防ぎます。 下流の田んぼだと水の量が少なく、水の取り合いになることもあるようです。 このようにありがたい環境で米作りができているのですが、田んぼの水管理を含め細やかな対応を酒米農家さんにしてもらう必要があります。そのために当社は自社栽培をしています。 農家さんはみんなそれぞれの哲学を持ち、米作りをしています。いくら酒米を買う側だからといっても「こういう栽培をしてくれ」と言ったところで、「お前らしてないだろ?」と言われたらそれまでです。自分たちでも酒米作りをやりながら、農家さんとの雑談でその年の雑草のトレンドなどを話しつつ、栽培方法のお願いをしていくのがベストだと考えています。 もちろん普通の栽培方法よりも手間がかかる分、農家さんからの買い取り単価も上げています。高温障害を受けない→米がよく溶ける→同じ米の量でもたくさんの酒ができる、ので単価を上げることができます。 それに加えて、当社は米をなるべく削らないようにしています。一般的には「米が1粒あると、その表面側に脂質やタンパク質があり、それが雑味につながるからたくさん削って中心部だけを使い酒造りをする」と言われていますが、我々は「お米1粒あたりのタンパク質含有量が少なければあまり削る必要はないのではないか」と考えています。なので、お米の刈取が終わると田んぼごとに玄米タンパク質の分析をかけて、基準値よりも低ければ削らない、という判断をしています。例えば5%削らなければ5%原価を抑えることができます。タンパク基準値を下回った農家さんの買取単価に載せて買い取ることができるわけです。 そのためには農家さんは肥料をやり過ぎないようにコントロールする必要がありますが、単価が上がることと、それ以上に「品質の高いものを作る」という農家の本能の部分で応えてもらっています。 それに自分たちでもお米を作っていると、大切に育てたお米はなるべく削りたくない、と思います。 そうした農家さんのサポートという意味で、栽培期間中すべての契約田、自社田に月に2回は入り定点観測を行い、株間何センチ、何本に分けつ、葉のカラーグレードの値、穂の長さ、籾が何粒がついているか、とログを取っています。年に2回の契約農家さんと外部講師との酒米勉強会で数字も見ながら良い米を作ろうと研鑽しています。 このようなコミュニティを作れることがこの土地の意味、だと考えています。 他にも城下町だったので地元の祭りや歴史などもありますが、何よりも「米」が理由です。

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