BREWERY ・ 蔵元
末廣酒造
福島県 大沼郡会津美里町
代表銘柄: 玄宰
概要
江戸時代末期の嘉永3年(1850年)、初代新城猪之吉が創業。当主は代々猪之吉を襲名。会津の中心地、現国指定登録有形文化財である嘉永蔵にて酒造りを始めました。福島県の西部に位置する会津地方は、夏暑く、冬は雪と極寒という気候から良質なお米の産地として知られています。…
代表銘柄
蔵元・杜氏OWNER / TOJI
OWNER / 蔵元
新城 大輝
平成元年(1989年)福島県会津若松市生まれ。大学卒業後、都内スーパーにて2年間勤務。末廣酒造入社後、広島・酒類総合研究所にて半年間研学。その後末廣酒造に戻り蔵人へ、杜氏津佐幸明に師事。福島県清酒アカデミーを卒業したのち2022BYより自社嘉永蔵にて醸造責任者を務める。2023年4月代表取締役社長就任、現在に至る。
TOJI / 杜氏
新城 大輝
蔵元プロフィールに同じ
蔵についてABOUT
江戸時代末期の嘉永3年(1850年)、初代新城猪之吉が創業。当主は代々猪之吉を襲名。会津の中心地、現国指定登録有形文化財である嘉永蔵にて酒造りを始めました。福島県の西部に位置する会津地方は、夏暑く、冬は雪と極寒という気候から良質なお米の産地として知られています。明治から大正時代にかけて、当時の会津では珍しい県外からの杜氏を招聘、自社精米機の導入、更には江田鎌治郎氏や嘉儀金一郎氏に技術指導を仰ぐ等、酒質の向上に努めています。平成8年(1996年)、博士蔵(会津美里町)に主な製造機能を移転し、現社長より末廣の酒造りの原点である嘉永蔵での本格的な酒造りを再開。現在は2蔵での製造を行っています。
地域・風土LOCALITY
会津は福島県西部に位置し、周囲を高い山々に囲まれた盆地特有の厳しい気候と、美しい四季が織りなす豊かな自然が特徴の地域です。古くから交通の要衝として栄え、特に江戸時代には会津藩の城下町として独自の武家文化が発展しました。会津藩主・松平氏のもとで「什の掟」に代表される厳格な教育制度が整えられ、誠実さや忍耐を重んじる「会津魂」の精神が育まれました。戊辰戦争の舞台となった歴史的な記憶は今も色濃く残り、多くの史跡が当時の面影を伝えています。また、良質な水と米に恵まれるこの地は、伝統ある酒造りの文化が息づく場所としても全国に知られています。
酒造りの方針PHILOSOPHY
末廣酒造は「会津を守る」と「会津を醸す」という二つの異なるコンセプトを掲げ、二つの蔵で酒造りを行っています。 会津美里町の博士蔵で造られる「末廣」は、機械設備を導入し、福島県産米を中心とした幅広い定番商品を安定的に提供し、地域に根ざした伝統を守る役割を担っています。 一方、会津若松市の嘉永蔵で醸される「玄宰」は、会津産米のみを使用し、土蔵での手仕事を通じて米の旨味を最大限に引き出す品質追求型ブランドです。現状に留まらず未来を見据えた酒造りを行っています。 これら二つの蔵が役割を分担することで、会津の日常を支える安定感と、最高品質を追い求める挑戦の姿勢を両立させています。
目指す姿・ビジョンVISION
高品質なお酒が当たり前な時代。お酒を飲まないという選択が当たり前な時代。現代においてお酒の価値とは何か。それは、当たり前だけれども、「美味しい」ではないか。どの蔵も高品質になる一方で、味の均一化への危惧から個性が求められることが増えた。そういった中でも、やはり「美味しい」こそが、お酒の根本価値であり、存在意義になりうると考える。我々が目指すのは、そのような自明性を問い直すことである。勿論、特定の味や香りを持ったお酒のみが美味しいというわけではなく、どんな味や香りを持ったお酒でも美味しいというわけでもない。「美味しい」は複雑である。しかし我々は造り手である以上、複雑な「美味しい」を形にしなければならない。複雑な美味しさを紐解き、今の飲み手に、そしてこれからの飲み手に我々が考える美味しさを届けること。複雑な「美味しい」を考え、多様な「美味しい」を創ること。それが、我々が目指すものである。
酒造りを始めた理由STORY
私は何故今会津という土地にて酒造りを行うのか。 江戸時代末期に創業して以降私で八代、ずっと会津で酒造りを行ってきた。創業した初代、漆器の製造も始め事業多角化を図った二代目、清酒や漆器に加え桝等の計量器の製造も始めた上販路拡大のため県内及び東京に支店を作った三代目、全国新酒鑑評会の審査員を務めつつ醸造試験所や東京工業学校(現在の東京工業大学)の先生を招き技術指導を仰いだ四代目、戦争を乗り越え酒造業に一本化し弊社の歴史を編纂した五代目、自社酵母を分離したことに加え福島県に兵庫県産山田錦を持ち込み福島吟醸造りの礎を築いた六代目、新蔵を建て輸出を始め、更には未曾有の大震災を乗り越えた七代目。彼らは何故会津という土地にて酒造りを行い、家業を繋いできたのか。 それは、とどのつまり『人』でしかないと考える。会津という土地に生まれ、会津で育つ。当然、会津の人に囲まれ、人間が形成される。とりわけ我々のような業種(その成り立ちを考えれば尚更)は、地元の人達との繋がりなしでは成立し得ない。歴史を振り返っても、初代の頃には近所の鶴乃江酒造にお世話になっており、大正時代には既に現在の契約農家の考え方と近い形で酒米の生産者さん達と繋がっており、酒販店や飲食店もその昔から繋がっているところも少なくない。野口英世の一家と親戚のように付き合い、実弟が弊蔵で働いていたというのもその繋がりの内の1つであろう。彼ら先代達が会津にて酒造りを行ってきたのは、この会津という土地にて周囲の人々と繋がって酒造りを行っていくことこそが、会津という歴史のある豊かな土地を守ることに繋がると信じたからではないか。 私は何故今会津という土地にて酒造りを行うのか。 会津の現状は厳しい。人口減少は止むことはなく、震災以降、更にその拍車がかかっている。会津の産業の多くは、観光、大企業の製造拠点、そして日本酒や漆器等の伝統産業である。観光は来てもらう必要がある産業であり、大企業の生産拠点もまた誘致して来てもらい尚且ついてもらい続けなければならない。一方で、我々伝統産業は「もの」であることが殆どであり、そのため外に出していくこと(出荷・輸出)が出来る。 他方、アルコール業界もまた、アルコール離れは進み、人口自体も減っていることから飲酒人口は更に減り、アルコール業界は更に縮小が進むことは明白である。酒蔵の減少も今後加速していくことも予想される。しかしである。「美味しい」は強く、「美味しい」への消費は消えないと考える。絶対的な需要量は減ったとしても、その需要が消えず、むしろ嗜好品化していくことからその価値は更に高めることすら可能である。 外に市場を求めることが出来、尚且つ「美味しい」という非常に重要かつ価値を非常に高めることが可能なものである日本酒をこの会津で造り、私は何がしたいのか。それは強く、今後も続く企業を創ることで、会津の人と繋がり、会津という歴史のある豊かな土地を守ることに繋がると信じるからである。
代表銘柄BRANDS
玄宰
商品一覧SAKE
玄宰、末廣
玄宰特別純米
「会津を醸す」をコンセプトとしている玄宰銘柄の定番酒。 会津産夢の香を使用し、含み香が豊かで旨味と酸味のバランスが良いタイプ。
その他
玄宰特上
会津産福乃香を使用し醸した特上酒。華やかな果実様の香りとお米の豊かな旨味が溢れつつ、軽快なお酒。
玄宰特上太虚
会津産フクノハナを使用し、じっくり醸した特上酒。香り・コク・酸味が一体となり、綺麗に抜けていく純米大吟醸酒。

