BREWERY ・ 蔵元
Linné
京都府 京都市下京区
代表銘柄: 800 (ヤオ)
概要
LINNÉは、酒造りを起点に食文化を醸すファーメンテーション・コレクティブです。 自然や文化、森羅万象に創意と素材を見出しながら、発酵技術によってそれらを綜合し、まだ見ぬSAKEを醸造します。 2024年京都で創業。現在は自社設備を持たず、国内外の醸造所を間借りするファントムブリュワリーとして酒造りを行う。2027年春、京都市・清水五条坂に自社醸造所を創立予定。
代表銘柄
蔵元・杜氏OWNER / TOJI
今井翔也
昨年同様
蔵についてABOUT
LINNÉは、酒造りを起点に食文化を醸すファーメンテーション・コレクティブです。 自然や文化、森羅万象に創意と素材を見出しながら、発酵技術によってそれらを綜合し、まだ見ぬSAKEを醸造します。 2024年京都で創業。現在は自社設備を持たず、国内外の醸造所を間借りするファントムブリュワリーとして酒造りを行う。2027年春、京都市・清水五条坂に自社醸造所を創立予定。
地域・風土LOCALITY
来春創立予定の醸造所が位置するのは、京都市・清水五条坂エリア。半世紀以上前に火を落とした、京都最大級・九連の「五条坂京焼登り窯」が現存する清水焼工房の跡地です。この地は、五条坂に居を構えた河井寛次郎らが柳宗悦とともに広めた「民藝」運動ゆかりの土地でもあり、名もなき職人の手仕事に美を見出す精神が息づいてきました。 現在、一般社団法人KYOTO KILNがこの跡地の再生を進行中。歴史ある窯を臨む空間に、陶芸工房や展示場、そしてLINNÉの醸造所・レストランが隣接し、新たな文化交流拠点として生まれ変わります。徒歩圏内には300年以上の歴史を誇る種麹屋「菱六もやし」もあり、古くから京都の発酵食文化を支えてきた土地です。
酒造りの方針PHILOSOPHY
原初の博物学による自然分類「リンネ自然三界(=植物界・鉱物界・動物界)」をSAKEの技術に掛け合わせ、「米から、米含むすべて」へ発酵対象を拡張。 そうして生まれたLINNÉ初の醸造となるブランド800(ヤオ)は、「異を醸す酒」をコンセプトに、複数の植物由来原料を組み合わせた「クロスボタニカル」を醸造の軸としています。名前は八百万の神などの八百(=物事の数の多いこと)に由来。米とは異なる多素材の麹をSAKEに取り入れることで、麹の可能性を解放し、SAKEの定義の拡張を目指します。2017年以降、米麹×米の清酒は、WAKAZEにより米麹×多素材によるクラフトサケへ拡張(フェーズ0→1)。2024年以降、LINNÉにより多素材麹×米で新たなフェーズ2へと拡張し、最終的にはあらゆる素材が麹を介し並行複発酵するフェーズ3へと先導、世界や未来に新たな造り手が誕生する技術体系を構築します。
目指す姿・ビジョンVISION
LINNÉは、フィロソフィーとして『自然・文化の綜合』を掲げ、酒造りを起点に食文化を醸すファーメンテーション・コレクティブ(発酵集団)です。 自然や文化、森羅万象に創意と素材を見出しながら、発酵技術によってそれらを綜合し、まだ見ぬSAKEを醸造します。 博物学者リンネは、18世紀にそれまで無秩序であった自然を分類学により体系化しました。自然界の体系が当たり前になった今、LINNÉはその秩序の上に、編集的視点によって新たな混交を生み出し文化も重ねながら、酒造りに励んでいます。 地球が生み出した自然と、人々が創り出した文化。歴史や伝統と、革新と挑戦。CELL、HUMAN、PLANET。あらゆる越境の先に多元的な酒を醸し、新たな食の文化を時代に刻むことを目指します。
酒造りを始めた理由STORY
ずっと掲げてきた「日本酒を世界酒に」のビジョンを、より長い時間軸で寿命を超えて実現するためです。 ◆歴史:素材・地域・領域を超えたものづくりを追究する中で、「秦氏」の背中を追うことが増えました。彼らは京都の酒の神様・松尾大社を氏神としながら、酒造・養蚕・土木など技術を横断し、日本固有の技術文化の礎を築いた古代渡来人です。その過程で、渡仏時に京都・宝酒造との事業提携があり京都滞在のご縁が始まり、伏見出身の元WAKAZE料理人・小林とLINNÉを創業。京都の宮大工・匠弘堂との出会いから、千年単位のものづくりを酒造りに取り込む覚悟が定まり、「800(ヤオ)」のロゴを設計いただきました。日本酒を考えるため、日本文化そのものの成り立ちを考える必要があり、その舞台として京都を選びました。 ◆地域との関わりや一時生産者との関係:LINNÉの2つの醸造所予定地である「五条坂(清水焼・民藝・菱六)」や「宝ヶ池(五山の送り火の山のひとつ)」は、いずれも京都市所有の土地です。私有を超えた公共性の上で酒を醸すという構えそのものが、LINNÉの出発点です。京都市自身が都市を「ぬか床」に見立て、発酵を一つの都市テーマに掲げており、京都市産業技術研究所の支援も受けながら開発を進めています。古来、都は若狭や淡路など「御食国(みけつくに)」から食材を集め、編集し、文化として返してきた中心地でした。LINNÉの原料調達もこの構造を継承し、京丹波の栗、兵庫・三木の山田錦など、近畿一円の生産者に支えられています。米にも単一作物にも依存しない発酵を通じて、現代の御食国ネットワークを編み直していきます。 ◆今の時代の意義:「革新は周縁から生まれる」と言われます。実際、これまでのクラフトサケ(その他の醸造酒や雑酒)や海外醸造は、日本酒から見れば周縁であって、確かにそれは一面的には真実です。LINNÉの大事な素材たちは、主穀の米に対して「雑穀」と呼ばれたりもします。しかし文化が真に更新されるためには、旗印を掲げる中心地が不可欠です。周縁の動きと連動し、全体に意味を与え、世界へと発信する都市の役割。それをLINNÉが下支えし、地盤を作ります。また、酒と隣合う領域として、〈器×食×酒〉の三位一体の関係があります。そのうち「京焼」「京料理」は、複数の流派が集まり定義が曖昧であるがゆえに豊かに成立してきました。SAKEを「米の一穀豊穣」から「五穀を超えた豊穣」の祈りへと拡張し「八百万(やおよろず)」へ拡張することは、器・食に並ぶ「京都の酒」を最大化することに直結します。この3者の最後の1ピースを揃えることで、次の千年の京都を更新していきます。
代表銘柄BRANDS
800 (ヤオ)

